ヒラリー氏、TV討論会で「攻め」の姿勢
来年のアメリカ大統領選の民主党候補らによる初めてのテレビ討論会が13日、アメリカ・ネバダ州で開かれた。最有力ながら支持率が低下しているヒラリー・クリントン前国務長官は、TPP(=環太平洋経済連携協定)をめぐり、反対の立場を主張するなど、「攻め」の姿勢を印象づけた。
クリントン氏は、TPPについて、国務長官時代には推進する立場だったが、先週、反対を表明し、民主党の支持基盤である労働組合に配慮した方針転換だ、と批判されていた。クリントン氏は、反対の理由について、アメリカ全体の雇用創出という基準を満たしていないためだ、と主張した。
クリントン氏はまた、支持率低下の要因となった、私用のメールアドレスを公務に使った問題についても、“区切り”を強調した。クリントン氏は「今夜はメール問題よりも、国民が大統領に何を求めるかについて話したい」と述べた。これに対し、サンダース上院議員が「クリントン氏の言う通りだ。国民もメールの話には飽き飽きしている!」と応じると、クリントン氏は「ありがとう、ありがとう、私もよ」と笑顔を見せた。
支持率の低下が続くクリントン氏だが、この日の討論の評価は高く、巻き返しにつながるかが注目される。