国連報告書“地球温暖化防止策は不十分”
現在のままの地球温暖化防止策では、気温の上昇を目標の範囲内に抑えられないとする報告書を国連の事務局がとりまとめ、30日に発表した。
地球温暖化を防ぐため、各国は現在、「世界の平均気温の上昇を18世紀後半に始まった産業革命前の時代と比べて2℃未満に抑える」という目標を設定している。しかし、約150の国々がそれぞれ掲げている温室効果ガスの削減計画を国連気候変動枠組み条約事務局が分析したところ、予想される気温の上昇は目標である2℃未満に収まらなかったという。
予想される温室効果ガスの排出量は2025年には90億トン、2030年には150億トン、それぞれ目標値を上回るとしている。
来月30日からフランスで、各国の首脳も参加する地球温暖化防止についての国際会議が開かれるが、より一層の取り組みが求められることになる。