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文科相、ユネスコで「記憶遺産」透明性訴え

2015年11月6日 6:25
文科相、ユネスコで「記憶遺産」透明性訴え

 馳文科相は5日、フランス・パリでユネスコ(=国連教育科学文化機関)総会に出席し、「南京事件」の関連資料が登録された「記憶遺産事業」について、透明性を高めるように訴えた。

 ユネスコを巡っては先月、日本と中国の間で意見が分かれている「南京事件」に関する資料が記憶遺産に登録されている。馳文科相は「貴重な遺産を保護する事業は、加盟国間の相互理解と連帯を一層強化するためのものでなくてはならない」として改善を求めた。

 馳文科相「記憶遺産事業については、ガバナンスや透明性の向上を含む改善を早急に実現するよう、我々加盟国の間で議論を進めていく必要があります」

 日本政府の中にはユネスコへの拠出金を見直すよう求める声もあるが、演説では言及されなかった。馳文科相は6日、ユネスコのボコバ事務局長と会談する方針。