「南京事件」登録 政府、ユネスコに抗議へ
ユネスコ(=国連教育科学文化機関)が、中国が申請していた「南京事件」に関する文書も「記憶遺産」に登録することを決めたことについて、日本政府は抗議する方針。
中国が申請した文書には、犠牲者の数を「30万人以上」と記した中国での裁判文書も含まれている。日本の外務省は「文書は完全性や真正性に問題があることは明らかだ」として、今後、ユネスコの記憶遺産事業が政治利用されることが無いよう制度改革を求めていく考え。
日本は昨年度、ユネスコに対し、加盟国の中で2番目となる約37億円の分担金を支払っており、外務省内からは「ユネスコとの協力見直しをしないといけない」との声が上がっている。また政府関係者の1人は、「極めて遺憾であり、今後中国やユネスコに訴えていく」「分担金を見直すかどうかも含め、対応を考えなければいけない」としている。