世界記憶遺産“シベリア抑留資料”など2件
ユネスコ(=国連教育科学文化機関)は9日、歴史的に貴重な古文書などを後世に伝える「世界記憶遺産」に、シベリア抑留の資料と京都・東寺に伝わる文書の2件を登録したと発表した。
ユネスコの「記憶遺産」に登録されたのは、日本から申請された第二次大戦後のシベリア抑留資料である「舞鶴への生還」と中世の寺院運営について記した国宝「東寺百合文書」の2件。
「舞鶴への生還」は舞鶴引揚記念館が所蔵している日本人捕虜の日記やスケッチなど約570点で、当時、シベリアに抑留されていた人たちの過酷な生活ぶりがわかる資料。また、国宝「東寺百合文書」は、東寺に伝えられた約2万5000通の古文書で、奈良時代から江戸時代の社会を知る貴重な資料とされている。
日本の記憶遺産は、今回選ばれた2件を加えて全部で5件となった。