米国防長官が空母に乗艦 中国をけん制
アメリカのカーター国防長官とマレーシアのヒシャムディン国防相は5日、南シナ海を航行中のアメリカ軍の空母に乗艦した。南シナ海で領有権を主張する中国に対し、この地域でのアメリカ軍の存在感を示した形。
アメリカ国防総省によると、カーター国防長官らは新型輸送機「オスプレイ」で空母「セオドア・ルーズベルト」に降り立ち、約3時間、乗艦した。マレーシア・ボルネオ島の北西約110から160キロの公海上を航行したという。
南シナ海問題では4日、ASEAN(=東南アジア諸国連合)とアメリカ、中国などの防衛トップによる会議で意見がまとまらず、共同宣言が見送られる異例の事態となった。カーター国防長官は今回の乗艦について、「多くの国が地域の平和のためアメリカの存在を求めていることを示している」と述べ、南沙諸島で岩礁の埋め立てや軍事化を進める中国を改めてけん制した。