フランス・パリで起こった同時多発テロを受け、１４日、フランス全土で非常事態宣言が発令され、外出を控えるよう呼びかけがされた。週末ににぎわう美術館などの公共施設は閉鎖され、肩を落とす観光客の姿が見られた。

　日本人観光客「（ルーブル美術館を）一番の楽しみに来ていたんですけど、すごい残念」「（Ｑ：ご家族は心配していた？）はい。すごい着信も入っていたし、旅行会社の方からも何度も連絡いただきましたし、無事でよかったと言っていました」

　パリは日本人も多いが、日本大使館によると、これまでに日本人が事件に巻き込まれたという情報はない。オランド大統領はテレビ演説で、１５日から３日間、喪に服すよう呼びかけた。

　フランスでは１月の風刺新聞「シャルリエブド」襲撃事件以来、最高レベルの警戒態勢を敷いてきたが、それをかいくぐっての犯行に、大きな衝撃が走っている。

　カズヌーブ内相は今回、１２００人以上の治安維持要員を増員したことを明らかにした。パリでは今月末、各国の首脳が一堂に会する国際会議が予定されているが、テロ対策などに不安を残す状況となっている。