仏テロ 複数の国にまたがって周到に計画か
129人が死亡したフランス・パリの同時多発テロ事件で最も多くの犠牲者が出た劇場の前から、犯行グループについて石川真史記者が最新情報を伝える。
パリは事件発生から4日目の朝を迎えた。最大の犠牲者が出た劇場の前では献花に訪れる人が後を絶たない。先ほど入った情報だが、フランスのバルス首相は今回のテロが「イスラム国」の拠点であるシリアからの指令で行われたことを明らかにした。
サッカースタジアムの近くで自爆した容疑者の男の遺体のそばからはシリア国籍のパスポートが見つかっている。ギリシャ政府はパスポートの所有者がギリシャで難民登録した男だという連絡がフランス当局からあったことを明らかにした。
この男がシリアから送り込まれたとすれば難民にまぎれてきた、ということになるが、地元メディアはこのパスポートについて偽造された可能性を指摘しており、まだ事件との関係はわかっていない。
一方で、フランス政府は具体的な計画がフランスの隣のベルギーで練られたことを明らかにしている。捜査当局は、新たにベルギー出身のサラ・アブデスラム容疑者(26)を国際指名手配した。地元メディアによると車を運転するなどして犯行を手助けした疑い。
事件は複数の国にまたがって周到に計画された可能性が強まっており、幅広い連携が求められることになる。