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テロ首謀者の所在不明 空港でもテロ計画か

2015年11月19日 19:38
テロ首謀者の所在不明 空港でもテロ計画か

 フランス・パリの同時多発テロに関連して、パリ郊外で18日に行われた摘発は、首謀者とされるアバウッド容疑者の拘束を狙ったものだったが、その所在はまだわかっていない。一方で、犯行グループがパリの空港などでのテロを新たに計画していた可能性のあることがわかった。

 1時間で5000発の弾が使用され、建物の床が抜けたというほどの激しい銃撃戦が起きたことに、市民は再び大きな衝撃を受けている。

 今回の突入作戦の狙いは事件の首謀者とされるアバウッド容疑者の摘発だった。捜査当局は電話の通話記録や銀行口座などからシリアにいるとの見方が示されていたアバウッド容疑者が、パリにいることを突き止めたという。

 しかし、死亡、あるいは拘束した容疑者の身元はいずれも特定には至っていない。複数の地元メディアは自爆した女はアバウッド容疑者のいとこかもしれないと報じているが、確認されていない。

 事件発生から1週間近くたつが、犯行グループの全体像はまだ明らかになったとは言えない。一連の事件ではこれまでに20人近い犯行グループの存在が明らかになっている。一方で、アバウッド容疑者や指名手配犯のほかにも、犯行声明を読み上げた容疑者の役割や行方もわかっていない。

 さらにフランスの国営テレビは、犯行グループが新たに、パリのシャルル・ド・ゴール空港やビジネス街でのテロを計画していた可能性があるとの見方を伝えている。

 捜査当局は、事件の全容解明と並行して新たなテロの芽も摘み取るという両面での対応を迫られている。