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爆撃機から脱出の乗員、銃撃され死亡~露側

2015年11月25日 10:42
爆撃機から脱出の乗員、銃撃され死亡~露側

 トルコ軍が24日、シリアとの国境近くを飛行していたロシアの爆撃機を撃墜したことについてロシアが反発を強めている。プーチン大統領は「トルコとの関係に深刻な影響を与える」と強く非難した。

 ロシアの爆撃機は、トルコとシリアの国境付近でトルコの戦闘機によって撃墜された。ロシア国防省は、脱出した乗員の1人が地上から銃撃されて死亡し、救出に向かったヘリコプターも攻撃を受けて1人が死亡したと発表した。プーチン大統領は、トルコの領空を侵犯していないと強調し、強く非難した。

 プーチン大統領「きょうの悲劇的な出来事はトルコとの関係に深刻な影響を与える」

 これに対し、トルコのエルドアン大統領は「警告したにもかかわらず、領空侵犯が続いた」と述べ、撃墜の正当性を主張した。また、ロシアが空爆を行っている地域は過激派組織「イスラム国」の支配地域ではないとしてロシアを非難した。

 また、事態を受けて緊急の理事会を開いたNATO(=北大西洋条約機構)は、「加盟国から得た情報を分析した結果」として、ロシア機が領空侵犯をしていたという見方を示した。

 シリア情勢をめぐっては、アサド大統領の処遇で対立していたアメリカやトルコとロシアが、フランス・パリの同時多発テロなどを機に協調する兆しを見せ始めていたが、今回の事件で緊張が激化すれば「イスラム国」への包囲網作りで影響が出ることも懸念される。