COP21 途上国への資金援助をめぐり溝
地球温暖化について話し合う国連の会議「COP21」は、11日までだった会期が延長された。各国が個別に折衝を繰り広げるなどギリギリの調整が続いている。
COPでは当初、11日夕方の合意案採択を予定していた。しかし、対立点で溝が埋まっておらず、会期を1日延長した。特に、途上国への資金援助をめぐって、先進国が負担が偏りすぎていると主張しているのに対し、中国など新興国は新たに負担する側に回るよう議長案に記載されていることに反発している。
11日には各国が個別に会談を行うなど非公式の交渉を水面下で行い解決の糸口を探った。記者会見を行った中国の外務次官は改めて中国の立場を強調した上で、交渉は続いていると述べた。
劉振民・外務次官「交渉はまだ続いており、中国は途上国と一丸となっている」
議長を務めるフランスのファビウス外相は、合意に向けた歩み寄りを呼びかけている。
ファビウス外相「みんなが100%を求めれば誰も何も得られない。妥協が必要」
12日には最終的な議長案が発表される予定だが、日本政府関係者は「対立は解けていない」と話しており、予断を許さない状況が続いている。