18年ぶりに新たな枠組み「パリ協定」採択
地球温暖化対策について話し合う国連の会議、COP21は京都議定書以来18年ぶりとなる新たな温暖化対策の枠組み、「パリ協定」を日本時間の13日午前3時過ぎに採択した。世界196の国と地域が初めて温室効果ガスの削減にともに取り組む歴史的な合意。
会議は2週間にわたり激しく対立したが個別に調整を続けた結果、最終合意案を全会一致で採択した。気温上昇の目標を2℃、もしくは1.5℃未満に抑えるために定期的に目標の見直しを行い、向上させるよう定める。
一方、焦点となっていた途上国支援については先進国の意向を受けて金額を書き込まない替わりに法的拘束力のない決定事項として、2025年まで毎年1000億ドル(約12兆円)を下限とすると明記した。双方が一定の妥協をした形。
南アフリカ代表「この文書は完璧なものではありません。しかしこれが行動を強化するための土台となると信じています」
初めて枠組みに参加するアメリカのオバマ大統領も合意の難しさを強調した。
オバマ大統領「今回を含め完全な合意はない。約200か国での交渉は常に困難だ」
丸川環境相「お互いにこの合意だけは絶対に持って自国に帰らなければという強い思いがそれ(合意)を実現させたと思う」
日本政府の関係者は「完璧に目標を達成したわけではないが、かなりの部分で達成した」と今回の合意を評価している。
合意内容を実行しさらに取り組みを強化していくためにはライフスタイルを変えることも必要となる。歴史的な合意はその転換点ともいえる。