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大使館襲撃受けイランと「関係断絶」サウジ

2016年1月4日 8:41
大使館襲撃受けイランと「関係断絶」サウジ

 サウジアラビア政府は3日、イランとの関係を断絶すると発表した。イランのサウジアラビア大使館が襲撃されたことなどを受けた措置としている。

 サウジアラビアのジュベイル外相は3日、記者会見を開き、イランとの関係を断絶すると発表した。また、サウジアラビアに滞在するイランの外交関係者に対し、48時間以内に出国するよう求めた。ロイター通信によると、イランにいたサウジアラビアの外交官らはすでに出国したという。

 両国関係をめぐっては、サウジアラビア政府が2日、イスラム教シーア派の指導者・ニムル師の死刑を執行したことを受け、シーア派国家のイランが猛反発。首都テヘランのサウジアラビア大使館が襲撃されたほか、最高指導者・ハメネイ師も「神の報復を受けるだろう」とサウジアラビアを強く批判していた。

 両国は、シリアやイエメン情勢をめぐっても鋭く対立しているが、さらなる関係の悪化で、中東各国における宗派対立が深刻化することも懸念される。