サウジ・イラン対立 アラブ連盟が緊急会議
サウジアラビアとイランの緊張が高まる中、アラブ連盟は10日、エジプトの首都・カイロで外相級の緊急会議を開催し、イランで起きたサウジ大使館襲撃を非難する声明を発表した。
アラブ連盟の緊急会議は10日、サウジの呼びかけで開催された。会議後に出された声明では、イランで起きたサウジ大使館襲撃を強く非難し、サウジとの連帯を表明した。
会議の中でサウジのジュベイル外相は「イランはサウジの内政に干渉している」と主張。これにほぼ全ての加盟国が同調し、サウジとしては一定程度指導力を発揮した形。
一方、アラブ連盟にはイラクやレバノンなど、シーア派が影響力をもつ国も加盟しており、レバノンが声明に反対するなどほころびも見られた。
サウジとイランの関係をめぐっては、サウジが今月3日、イランとの外交関係の断絶を発表。複数のスンニ派諸国などがこれに追随した。サウジは9日には、ペルシャ湾岸の6か国でつくるGCC(=湾岸協力会議)も緊急開催。イランに追加の対抗措置を検討する考えも示していて、両国関係の緊張状態はまだまだ続きそうだ。