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イラン“濃縮ウラン削減”IAEAが報告

2016年1月17日 7:29
イラン“濃縮ウラン削減”IAEAが報告

 イランの核開発問題をめぐり、IAEA(=国際原子力機関)は16日、イランが濃縮ウランの削減などの作業を完了したとの報告書をまとめた。欧米などは16日中にも、イランへの制裁を解除する見通し。

 欧米など6か国は去年7月、イランが核開発を制限することを条件に制裁を解除することで合意していた。これについてIAEAは16日、イランが保有していた濃縮ウランを削減し、核兵器の原料にもなるプルトニウムを生産できる設備を撤去するなど必要な作業を終えたとの報告書を発表した。欧米などは直ちに制裁解除に踏み切る見通し。

 オーストリアのウィーンでは、イランのザリフ外相らが詰めの協議を行い、日本時間17日午前に会見を開いた。イランの核開発問題は解決に向け、大きく前進した形。

 こうした中、アメリカ政府は、イランに拘束されていた記者らアメリカ人5人が釈放されたと発表した。一方のアメリカも、拘束しているイラン人7人に「温情措置をとる」としている。オバマ政権としては、アメリカ人の釈放という成果を強調し、イランとの核協議への根強い反対論を抑え込む狙いもあるとみられる。