「終末時計」人類滅亡“あと3分”据え置く
核戦争などで人類が滅亡するまでの時間を象徴的に示す「終末時計」について、アメリカの科学誌が26日、滅亡まであと3分となっている時計の時刻を据え置くと発表した。
「終末時計」は人類滅亡の危機がどれくらい迫っているかを時計の針で象徴的に示すもので、去年2月に針が2分進められ「滅亡まで3分前」と設定されていた。この時計を管理しているアメリカの科学誌は26日、時計の時刻を、「滅亡まであと3分」のまま据え置くと発表した。
イランの核開発をめぐる合意や地球温暖化対策の枠組みである「パリ協定」が採択されるなど肯定的な成果はあったものの、アメリカとロシアの関係悪化やシリアの内戦、北朝鮮の核実験や南シナ海の問題などで世界は依然、危険な状況にあると強調している。
「終末時計」は1947年に初めて発表され、1953年には東西冷戦中のアメリカと旧ソ連が核開発競争を激化させていたことを背景に「2分前」と、最も危険な水準に設定された。1991年には東西冷戦の終了を受け「17分前」まで戻されていたが、その後、時計の針は、少しずつ進められている。