中国念頭に…米・ASEAN首脳会議が閉幕
アメリカとASEAN(=東南アジア諸国連合)の首脳会議は16日、南シナ海への進出を強める中国を念頭に、航行の自由や紛争の平和的解決を盛り込んだ共同声明を採択し閉幕した。
アメリカ・オバマ大統領「我々は南シナ海の緊張緩和に向けたステップの必要性について議論した。さらなる埋め立てや新たな建設、軍事化の中止も含む議論だ」
共同声明では、南シナ海で埋め立てなどを活発化させる中国を念頭に、海洋の非軍事化を促すとしている。さらに「航行の自由」を維持するとともに、紛争の平和的な解決に取り組むことが盛り込まれた。
ただ、声明の中では「中国」を名指ししておらず、経済的に中国に依存する一部のASEAN加盟国の立場にも配慮したものとみられる。
声明を受けてオバマ大統領は、埋め立て地の領有権を主張する中国に抗議するため、周辺の海域で艦船を通行させる「航行の自由作戦」を続けていくと明言した。