内線が続くシリア問題をめぐり、国連の安全保障理事会は１９日、緊急会合を開いた。シリアへ地上作戦の展開を示唆しているトルコをけん制するため、ロシアが新たな決議案を提出したが、アメリカなどが反発し採決は見送られた。

　１９日、ロシアの要請で安保理の緊急会合が開かれた。アサド政権を支援するロシアは、「シリアの主権を守るため、いかなる地上作戦の展開も認めない」などとする決議案を提出した。反体制派を支持するトルコが示唆しているシリアへの地上作戦の展開をけん制する狙いがあるとみられる。

　これに対して、アメリカやフランスなどは、アサド政権と反体制派が停戦した上で、新たな暫定政権をつくるなどとした去年１２月の安保理決議を履行すべきなどと反発し、採決は見送られた。