都内で国際交流 大使館巡るスタンプラリー
4年後のオリンピック・パラリンピックに向け、東京はますます外国人観光客の増加が見込まれる。そんな中、東京タワーの“おひざ元”でもある港区で、ユニークな国際交流イベントが行われた。
4日、港区にある増上寺は多くの人でにぎわっていた。各国の料理や文化を紹介する「ワールドカーニバル」が行われていたためだ。
このイベントの主催者は港区。実は港区には、日本にある153の大使館うち半数以上の81か国の大使館が集中している。そこで企画したのが、普段あまり入ることのできない大使館を巡るスタンプラリーだ。
アフガニスタン大使館では、文化を紹介するツアーが組まれている。この日は50人ほどが参加していた。
テーブルを紹介しているアフガニスタン大使館・バブリさん「このテーブル低いと思いませんか?アフガニスタンでもこたつを使っています」
ツアーでは、アフガニスタンの歴史や文化、独自の生活習慣などを紹介していた。
バブリさん「アフガニスタンというと戦争のイメージがあります。アフガニスタン人は日本人と同じおもてなしの国民。皆さんに来ていただいて、すごくうれしい」
港区には、内戦が長期化している中東の国・シリアの大使館もある。
シリア大使館・ハラビ代理大使「この大変な時期にイベントに参加するのは、とても大切なことです。シリアについて知ってもらういいきっかけなんです」
期間中、老若男女問わず1日平均約50人が訪れたという。
参加者「戦争のイメージがあったけど、海辺の景色とかキレイだなと、古代文明とかも好きなので興味が出ました」
自分の国を知ってもらおうと参加した各国の大使館。参加者は、実際にその国に足を運ぶのは難しくても、なじみのない大使館を巡ることで、「身近に感じることができた」という。
参加者「雰囲気を楽しめた。イメージと違う国もあったりして」
参加者「(子供が)家に帰って世界地図を見たり、楽しんでいたのですごく良かったと思う」
イベントを企画した港区観光政策担当課・重富敦課長は「外国人と日本人がお互い言語とか文化とか、違いを乗り越えて多様性を認め合うことが必要。このイベントがそのきっかけになれば」と語った。
多くの大使館が集まる港区だからこそできる国際交流イベント。普段、なかなか触れる機会のない国の魅力を発見する良いきっかけとなりそうだ。