内戦が続くシリアで空爆を続けてきたロシアのプーチン大統領は、シリアに駐留するロシア軍の主要部隊に１５日から撤退を始めるよう命じた。

　プーチン大統領は１４日、「軍の主要部隊に１５日からシリアからの撤退を始めるよう命じる」と述べた。軍に課された任務を遂行したため、としている。

　一方で撤退を完了する期限については言及していないほか、シリア領内にあるロシア軍基地はこれまでと同じ態勢を維持する考えを示すなど、シリアでの軍事的な影響力は残す方針を示している。

　ロシアは去年９月から空爆を始め、支援を受けたアサド政権軍は反体制派からの支配地域の奪還を進めてきた。ロシアとして一定の成果を出したことから一つの引き際と判断したとみられるほか、スイスで１４日に始まった和平協議を進展させる姿勢をアピールする狙いがあるものと考えられる。