内戦が続くシリアで２７日、病院が空爆され、子供や医師ら少なくとも２７人が死亡した。停戦崩壊の危機がさらに高まっている。

　イギリスに拠点を置くシリア人権監視団によると、北部アレッポの反体制派の支配地域にある病院が空爆され、少なくとも２７人が死亡した。犠牲者には子供や医師が含まれているという。

　反体制派側は、アサド政権側やロシア軍による攻撃だと主張している。

　シリアをめぐっては今年２月下旬、政権側と反体制派側の間で停戦が発効したが、ここ数日は、アレッポなどで再び戦闘が激しくなっている。

　和平協議を仲介する国連のデミストゥラ特使は２８日の会見で、停戦が危機的状況にあるとして、協議の一時中断を発表しており、先行きはいっそう不透明になっている。