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トランプ氏共和党候補へ クルーズ氏は撤退

2016年5月4日 13:16
トランプ氏共和党候補へ クルーズ氏は撤退

 アメリカ大統領選挙の候補者選びで、インディアナ州での予備選挙で敗北した支持率2位のクルーズ上院議員が、撤退を表明し、支持率1位のトランプ氏の指名獲得が確実になった。

 事実上の共和党候補となったトランプ氏。大きな節目の日となった。「トランプ節」とも呼ばれる過激な発言はなりをひそめ、「11月の本選挙で勝つ」と高らかに宣言した。

 共和党・トランプ氏「我々は11月(の本選挙)に勝利する!いま多くの人が『トランプ列車に乗りたい』と話している」

 トランプ氏は開票早々、クルーズ氏に大差をつけて勝利を決めた。インディアナ州の予備選挙をトランプ氏の指名獲得を阻止する最後のチャンスと位置づけていたクルーズ氏は、撤退を決めた。

 これを受け、共和党の全国組織を束ねるトップもトランプ氏を事実上の候補と認め、党の団結を呼びかけた。しかし、11月の本選挙に向け、課題は山積。出口調査では、トランプ氏を支持しない有権者の4割以上が、本選ではトランプ氏に投票しないと答えるなど、共和党の深刻な分断も改めて浮き彫りになった。さらに、差別的な発言で離れた女性票やヒスパニック票を取り込む必要もある。

 一方、民主党は事前の予想を覆し、クリントン前国務長官がサンダース上院議員に敗れた。指名獲得が濃厚なクリントン氏だが、終盤になっても勢いに乗り切れないことが改めてあらわになっている。