北朝鮮36年ぶり党大会 前日の様子を中継
北朝鮮では、6日、朝鮮労働党大会が36年ぶりに行われる。大会前日の様子を森鮎子記者が伝える。
平壌市内では党大会を6日に控えて、入念な準備が進められていた。中心部の広場では行進の練習をしていたが、立ち位置を示す数字や点が等間隔に記されていて、行進の動き方がここまで細かく決められているのかと少し驚いた。
一方で、国際社会からは厳しい制裁が続いているが、携帯電話を持っている人もおり、華やかな服装の人も多く、平壌だけを見る限りではそういったものを感じさせない。
4日、案内されたデパートでは国産の製品が多く並べられていた。豊富な国産品を私たちに見せることで、制裁の影響は出ていないと強調する狙いもあるとみられる。
また、5日は科学者らが特別待遇で暮らす地区が公開された。工業大学の研究員の自宅は、2014年にできたばかりで間取りは5LDK、家賃は無料。北朝鮮は弾道ミサイルや核兵器の開発に直結する科学分野を強化し、科学者を優遇している。この住宅も金正恩第1書記の肝いりで建設されたもので、党大会に向けた実績として紹介された。
国営メディアは金第1書記を21世紀の「偉大な太陽」と称え報じている。これまで「太陽」は故・金日成主席にのみ使われていた最高位の表現。北朝鮮は、金第1書記が神格化されている祖父と同じ表現で称えられる偉大な指導者になったとアピールして6日、36年ぶりの党大会を迎えることになる。