アメリカ大統領選で民主党の事実上の候補となったクリントン前国務長官が７日、地元ニューヨークで勝利宣言をした。女性初の大統領候補となるクリントン氏は、今後どう戦っていくのか。近野宏明記者がニューヨークから伝える。

　クリントン氏にとって、６月７日はまさに「因縁の日」。８年前のこの日、クリントン氏はオバマ上院議員との長い候補者レースに敗れ、撤退を表明した。それから丸８年、本選への進出という念願をようやくかなえたことになる。

　クリントン氏「これは画期的なことだ。アメリカの歴史で初めて女性が主要政党の大統領候補者になります」

　また、クリントン氏は、「アメリカには壊さなければならない天井があるが必ず壊せる」と述べ、初の女性大統領をめざす決意を語った。

　対するサンダース上院議員は来月の党大会まで戦い続ける意向だが、９日にはオバマ大統領と会談する予定。大統領の仲裁でサンダース氏が撤退し、党の団結をはかる可能性が強まっている。

　クリントン氏と共和党トランプ氏の一騎打ちとなる構図が固まったが、今後のポイントとしてはまず、ワシントン政治の古い顔としてクリントン氏を嫌っているサンダース支持者をどちらの候補が取り込むかだ。トランプ氏は早速、秋波を送っている。

　トランプ氏「民主党の候補選びに不満があるサンダース支持者のみなさん！もろ手を挙げて歓迎します」

　また、両者とも「不人気ぶり」では共通しているので、いかに好感度を上げ、自らに反感を持っている人の支持をとりつけるかがカギとなる。