容疑者の元妻「彼は暴力的だった」米銃乱射
アメリカ史上最悪となったフロリダ州の銃乱射事件で、容疑者は離婚を機にイスラム教に傾倒したことなどが新たに分かった。捜査当局は動機や背後関係について調べを進めている。
この事件は、フロリダ州オーランドで12日、同性愛者の集まるナイトクラブで男が銃を乱射し、50人が死亡、53人がケガをしたもの。射殺されたオマル・マティーン容疑者(29)は、事件直前に警察に電話をかけ、過激派組織「イスラム国」に忠誠を誓う発言をしたほか、事件後には、「イスラム国」系の通信社が犯行声明を出した。しかし、これまでのところ組織的な犯行かどうかは、わかっていない。
また、マティーン容疑者は過去に3度、イスラム過激派との関連について事情聴取を受けていたことが明らかになっている。一方、マティーン容疑者について、5年前に離婚した元妻の女性は「暴力的だった」と証言している。
マティーン容疑者の元妻「彼は精神的に不安定で、私もよく暴力をふるわれた」
さらに、ワシントンポスト紙は友人の話として、マティーン容疑者が離婚後にイスラム教に傾倒し、メッカ巡礼にも行ったと伝えている。マティーン容疑者が通っていたイスラム教の礼拝所では事件2日前には特に変わった様子はなかったと話した。
マティーン容疑者を知るモスクの指導者「彼は先週金曜日(10日)もモスクで礼拝していた(過激化した兆候は)見られなかった」
マティーン容疑者の自宅ではFBI(連邦捜査局)が家宅捜索を行っていて、詳しい動機や背後関係などについて調べを進めている。