中国空軍 南シナ海に軍用機派遣、偵察飛行
中国空軍は南シナ海に軍用機を派遣し、偵察飛行を行った。仲裁裁判所による判決で否定された南シナ海での主権をアピールする狙いがあるとみられる。
中国空軍は、南シナ海のスカボロー礁周辺などに爆撃機や偵察機、空中給油機を派遣し、上空の偵察を行ったと18日夜に発表した。飛行の目的について、空軍の報道官は「実戦能力を高め、国家主権と安全を守るため」としている。
南シナ海をめぐっては、先の仲裁裁判所の判決で、南シナ海のほぼ全域に主権が及ぶとする中国の主張が否定されたが、中国側は受け入れないと反発している。今回の行動も南シナ海での主権をアピールするものとみられ、中国空軍は「今後もこうした活動を常態化させていく」と主張している。
一方、中国海軍の呉勝利司令官は18日、訪中しているアメリカ海軍のリチャードソン作戦部長と会談した。国営の中国中央テレビによると、呉司令官は会談で「中国は領土主権で一切譲らない」とした上で、「中国は他国の圧力で島の建設をやめることは決してない」などと話したという。