「イスラム国」制圧へ トルコ軍が越境攻撃
トルコ軍は24日、シリア北部で過激派組織「イスラム国」の支配下にある街の制圧に向け、大規模な越境攻撃を行った。
トルコ軍は24日、国境を接するシリア北部の街・ジャラブルスの制圧に向け、地上部隊をシリア領内に投入した。アメリカ主導の有志連合も空爆支援を行ったという。
地元メディアによると、作戦の結果、トルコが支援するシリアの反体制派が、街を「イスラム国」から解放した。
トルコでは南部のガジアンテップで20日、50人以上が死亡する自爆テロが発生。「イスラム国」の関与が疑われている。
今回の作戦は、「イスラム国」を国境地帯から一掃する目的があるほか、シリア北部で勢力を拡大するクルド人勢力をけん制する狙いもあるとみられる。
こうした中、トルコを訪れているアメリカのバイデン副大統領は24日、エルドアン大統領らと会談した。アメリカは、「イスラム国」と戦うシリアのクルド人勢力を支援しているが、トルコ国境側への勢力拡大は支持せず、空爆による支援も行わないとしている。
バイデン副大統領はこうした姿勢を直接伝え、トルコ側への配慮を示したものとみられる。