米「核実験控えること求める決議案」を配布
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アメリカが国連の安全保障理事会の理事国に対し、「核実験を控えることを求める決議案」を配布したことが明らかになった。国連総会で各国首脳が集まる来週中の採択を目指す方針。
国連関係者によると、決議案はアメリカが今週、安保理の理事国に正式に配布したということで、「全ての国に爆発を伴う核実験を自制することを求める」と明記している。
一方、アメリカは当初、法的拘束力を持たせるために「国連憲章に基づき行動する」との文言を入れていたが、反対する国などへの配慮から削除されたという。あらゆる種類の核実験を禁止するCTBT(=包括的核実験禁止条約)は、アメリカでも議会の反対で批准されず、発効されていない。
「核なき世界」の実現を宣言したオバマ大統領は、安保理で決議を採択することで発効への国際的な機運を高めたい考えで、国連総会で各国首脳が集まる来週中の採択を目指す方針。