中国が“北朝鮮の核開発支援企業”を捜査
北朝鮮の核開発を支援していた疑いが出ている中国の貿易会社について、中国外務省は20日、この企業の捜査に着手していることを認めた。
アメリカ紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の電子版は、北朝鮮と接する遼寧省丹東の企業が北朝鮮の核開発を支援し、制裁に違反していた疑いがあり、アメリカと中国の両政府が捜査を始めていると報じている。この企業は、核兵器の製造につながるウラン濃縮に必要な金属を北朝鮮に輸出していたという。
この企業について、中国外務省は20日、違法行為を調査していることを明らかにしたほか、捜査当局も「長期的に重大な経済犯罪に関与した疑いがある」としている。問題の企業は、貿易のほかにも北朝鮮観光や北朝鮮レストランなども手がけている。
北朝鮮への制裁をめぐっては、李克強首相が19日、オバマ大統領との会談で、制裁の違反行為がないかどうか、両国の捜査当局が協力することを確認している。中国としては、制裁違反の疑惑が持たれている企業への捜査を行うことで、国際社会への協調姿勢をアピールする狙いがあるとみられる。