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“シリア停戦崩壊”で国連安保理が緊急会合

2016年9月26日 12:45
“シリア停戦崩壊”で国連安保理が緊急会合

 停戦が事実上崩壊したシリア情勢を受けて、国連の安全保障理事会は25日に緊急会合を開いたが、アメリカとロシアによる激しい非難の応酬となった。

 停戦が事実上崩壊したシリアでは、アサド政権軍が北部アレッポで空爆を行うなど戦闘は激しさを増していて、国連のデミストゥラ特使は「この1週間での攻撃は、ここ数年で最悪の状況だ」と指摘している。

 アメリカ・パワー大使「ロシアが支援しているのは、テロ対策でなく野蛮な行為だ。ロシアとアサド政権は平和でなく新たな戦争を生んでいる」

 アメリカのパワー国連大使は「ロシア軍とアサド政権軍はこの3日間だけでも150回を超える空爆を行い、少なくとも139人が死亡した」とロシア側を批判した。

 ロシア・チュルキン大使「多くの武装勢力が今も武装を続け、シリアは無差別に爆撃されている。和平は事実上不可能になった」

 一方、ロシア側は、反体制派を支援しているアメリカが影響力を行使せず、停戦期間中に戦力の再編を許したことが戦闘の再開につながったとして、アメリカを強く批判した。