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石原副大臣、プルトニウム利用継続を強調

2016年9月27日 2:46
石原副大臣、プルトニウム利用継続を強調

 政府が福井県にある高速増殖炉「もんじゅ」について「廃炉を含め抜本的な見直しを行う」との方針を決めるなか、石原宏高内閣府副大臣は26日、オーストリアで、日本国内にあるプルトニウムについて、今後も利用を続けると強調した。

 石原副大臣は、ウィーンで始まったIAEA(=国際原子力機関)の年次総会で演説し、先月に再稼働した伊方原発など、プルサーマル発電を推進することで、今後もプルトニウムの利用を続けると述べた。

 原発の再稼働が遅れ、政府が「もんじゅ」の見直しを進めるなか、核兵器の材料にもなるプルトニウムを日本が大量に持ち続けることへの懸念も出ているが、この払しょくを狙った形。

 石原副大臣は、「利用目的のないプルトニウムは持たない」とする日本の原則的な立場に変わりがないことを強調するとともに、今後、国内のプルトニウム管理の透明性の向上に努めるとし、各国の理解を求めた。

 一方、石原副大臣は、3期目を目指して立候補しているIAEAの天野事務局長について、日本の全面支持を表明し、全ての加盟国に支持を呼びかけた。