列車が駅に突入100人超死傷…邦人も 米
アメリカ・ニュージャージー州の駅で29日、通勤列車が止まらずにプラットホームに乗り上げ、日本人1人を含む100人以上の死傷者が出ている。
事故直後に駅で撮影された映像では、駅に突っ込んだ列車から乗客が助け出される様子のほか、ケガをした人がホーム上で手当てを受ける様子が分かる。
29日午前9時前、ニュージャージー州のホーボーケン駅で、列車がホームに乗り上げ、駅の柱などをなぎ倒した後、壁にぶつかり停止した。
乗客「列車が速度を落とさなかったので、おかしいと思っていた。何が起きているか気づいた時には、列車はプラットホームに乗り上げた。爆発のような音がした」
乗客「とても大きな衝撃があって、みんな何が起きたのか知ろうとしていた。天井から物が落ちてきていた」
この事故でホームにいた女性1人が死亡、乗客ら108人がケガをした。現地の日本総領事館によると、ケガ人のうち1人は日本人だという。
この駅は、ニューヨーク・マンハッタンの川向かいにあるターミナル駅で、朝の通勤時間帯だった。
事故をうけ、ニュージャージー州の知事らは会見を開き、「事故を起こした列車は通常より速いスピードで駅に突っ込んだ」と述べたが、原因は調査中だとしている。
一方、NBCテレビは、事故を起こした列車は、PTCと呼ばれる列車を自動で制御する安全装置を装備していなかったと報じている。アメリカ国家運輸安全委員会は、PTCの有無の影響も含め、原因を調査するとしている。
事故のあった駅では、5年前にも同様に列車が駅の車両止めに衝突し、約30人がケガをする事故が起きていた。どのように事故防止を図るのか。原因究明とともに対策が求められる。