デモは「不公平だ!」トランプ氏ツイート
アメリカのオバマ大統領と次期大統領となるトランプ氏が10日会談し、来年1月の政権移行にむけた課題などを話し合った。一方、10日もトランプ氏に対するデモが全米各地で起きている。
選挙戦を通じオバマ大統領を非難し続けてきたトランプ氏は、打って変わって「大統領を尊敬している」などと謙虚な姿勢に終始した。
オバマ大統領「我々はあなたの成功のために、あらゆる手助けをするつもりだ。あなたが成功すれば、アメリカの成功となるのだから」
トランプ氏「我々は良いことも難しいことも話し合った。今後、オバマ大統領やスタッフと共に仕事をするのがとても楽しみだ」
トランプ氏の妻メラニアさんもミシェル夫人と会い、ファーストレディーとしての準備について話し合ったという。
選挙からわずか2日での会談は、異例の早さで、スムーズに政権を移行し、自らの政策を継続させたいオバマ大統領の狙いが伺える。早い時期に会談しトランプ氏の柔軟性を見極め、対策を練りたい考えがあるとみられる。
トランプ氏は連邦議会も訪れ、共和党幹部との間で今後の協力を確認、来年1月に行われる自らの就任パレードのルートについても説明を受けた。
トランプ氏「優先課題はたくさんある。国民はとてもとても満足するだろう。(Q:議会にイスラム教徒の入国禁止を求めますか?)みんな、ありがとう」
トランプ氏は肝いり政策のひとつ、「イスラム教徒の入国禁止」を本当に実行するのかとの質問に明言を避けた。
こうした中、10日も各地でトランプ氏に抗議するデモが行われた。
選挙から2日たった夜のホワイトハウス前では、反トランプの市民が集まってシュプレヒコールを上げた。
集まった市民「正義なくして平和はない!」
黒人や移民を含む約1000人の若者は、「私の大統領ではない」などと書かれたプラカードを手に声を上げていた。またニューヨークでも2日連続でデモが行われ、トランプタワーの前に100人を超える人が集まり、「大統領として認めない」などと抗議した。
デモについてトランプ氏はツイッターに「メディアがあおり立てたプロの活動家によるものだ。非常に不公平だ!」と書き込んでいて、対立はさらに深まる様相。