米利上げ 一因にトランプ氏政策への期待
アメリカの中央銀行にあたるFRB(=連邦準備制度理事会)は14日、1年ぶりに「利上げ」を決めた。トランプ次期大統領のもとで経済成長が見込めるとの期待感が要因の一つとなっている。
FRBは、「雇用の伸びは堅調で、経済活動もゆるやかに拡大している」として、政策金利を0.25%引き上げ、年0.5~0.75%にすると発表した。また、FRBの委員による来年の利上げ回数の予想は、これまでの2回から3回に増えた。
トランプ次期大統領のもとで経済成長が見込めることが要因の一つとなっている。
FRB・イエレン議長「理事会メンバーの中には(トランプ氏がとるとみられる)政策変更を経済見通しに反映した者もいた」
ただ、イエレン議長はトランプ氏が大統領になった後、「経済政策がどのように変わっていくかは不透明だ」とクギを刺した。
一方、史上初めて2万ドル突破が目前のニューヨーク株式市場・ダウ平均株価は、利上げのスピードが今後速まると予想されたことから120ドル近く値を下げた。日本やヨーロッパは大規模な金融緩和策が続く中、利上げに踏み切ったアメリカ。トランプ氏の経済政策への期待と不安が交錯している。