アメリカのトランプ新政権の誕生まで、あと１０日。８年の任期を終えるオバマ大統領は、国民に別れをつげる演説を行い、民主主義を守るために国民に結束を呼びかけた。

　地元・シカゴで最後の演説を行ったオバマ大統領は、国民医療保険制度「オバマケア」の導入や、キューバとの国交正常化など８年間の成果を振り返った上で、自らの代名詞である「チェンジ（変革）」について思いを述べた。

　オバマ大統領「（シカゴで）普通の人々が関わり合い、協力し一丸となって初めて『変化』が起きると学んだ。その思いは大統領を８年務めた今でも変わらない」

　一方でオバマ大統領は、移民やイスラム教徒などに対して排他的なトランプ次期大統領を念頭に次のようにクギを刺した。

　オバマ大統領「建国者たちは民主主義を維持するためには団結が重要だと知っていた。見た目の違いにかかわらず、われわれ皆が共にいくということだ」

　一方で民主主義の選挙で選ばれたトランプ氏への円滑な政権移行を約束したオバマ大統領だが、国民に対して、積極的に政治に関わり続けるよう訴えた。