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死刑の可能性も… 実行犯の女2人が法廷に

2017年3月1日 17:13

 北朝鮮の金正男氏が殺害された事件で、実行犯の女2人が1日、殺人罪で起訴された。一方、地元当局はこれに先立ち、被告を立ち会わせて事件現場で実況見分を行った。

 2人は1日朝、厳重な警備の中、裁判所に入った。多くの警察官が付近を警戒し、一時は騒然とした雰囲気になった。金正男氏殺害の実行犯ドアン・ティ・フォン被告と、シティ アイシャ被告の2人は、逃走している北朝鮮国籍の4人とともに、金正男氏を殺害した罪で起訴された。殺人罪のうち、最も重い量刑が科される殺人罪なので、このまま裁判となり有罪となれば死刑が言い渡されることになる。

 法廷でフォン被告は、「分かりました。しかし」と、と言いかけたが、1日は発言の機会は与えられなかった。一方のシティ アイシャ被告は、目や鼻が赤く、髪の毛も乱れたままで、落ち込んだ様子だった。

 一方、これに先立ち、地元当局は1日朝、事件が起きた空港でフォン被告を立ち会わせて、実況見分を行った。犯行後の容疑者の動きを確認していたとみられ、事件後に手を洗ったとみられるトイレの周辺を検分する様子が確認できた。

 マレーシアの保健省は1日午後に会見し、金正男氏の遺体の引き渡しについては、家族からDNAの提供が依然、行われておらず、政府に判断を委ねるとの立場を明らかにしている。