ゼレンスキー大統領「来年はターニングポイントになる」 アメリカ連邦議会で演説
ロシアによる侵攻後、初めてウクライナを離れ、アメリカを訪問したゼレンスキー大統領は、連邦議会で演説を行い、「来年はターニングポイントになる」などと、支援の継続を訴えました。中継です。
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ゼレンスキー大統領は半日に満たない滞在でしたが、バイデン大統領との首脳会談、そして連邦議会での演説と、慌ただしくスケジュールをこなしていきました。
日本時間の22日朝、カーキ色のトレーナー姿で議場に姿を見せたゼレンスキー大統領は、多くの議員の拍手に出迎えられ、「ウクライナは陥落しなかった」などと、予想に反して善戦していると強調しました。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領「アメリカ議会を訪問し、皆さんや米国民に対して、悲観的なシナリオに反してお話しできることは大変光栄なことです。ウクライナは陥落しなかった。ウクライナは生きている」
ゼレンスキー氏は、演説に先立つバイデン大統領との首脳会談で、地対空ミサイル「パトリオット」の供与など日本円で総額2400億円相当の新たな軍事支援も伝えられました。
演説では、「来年がターニングポイントになる」として、最大の後ろ盾であるアメリカの支援の継続の必要性も訴えました。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領「来年は転機となる年です。ウクライナの勇気とアメリカの決意が、我々にとって共通の自由、価値観を守る人々の未来を保証しなければならない」
ゼレンスキー氏は、「この戦いは、我々の子孫がどんな世界に住むことになるかを決める。ウクライナ人、アメリカ人、そして人類の民主主義の行く末を決める」とも訴えました。
ゼレンスキー氏が今回ワシントン訪問を決断した背景には、アメリカ世論のいわゆる「支援疲れ」への懸念と、議会下院の主導権が年明けに野党・共和党に移る前に、「支援の継続」を訴えておきたいという思惑がありました。
ゼレンスキー大統領は、まもなくワシントンを離れ、帰国の途につく見通しです。