中国“無症状感染者”人数の公表を取りやめ
中国政府はゼロコロナ政策の下で行ってきた毎日の感染者数発表のうち、症状がない人の数の公表を取りやめると発表しました。
中国では新型コロナへの感染が確認された人のうち、症状がないいわゆる「無症状感染者」を症状がある人とは別個に集計してきましたが、14日からは、無症状感染者の人数を公表しないことになりました。
その理由について、中国政府は「実際の数を正確に把握できないため」と説明しています。
中国当局の連日の発表では、新規感染者のうち無症状の感染者の数が大半を占めており、例えば13日に発表された新規感染者7451人のうち、無症状の人は5181人でした。
しかし、14日は症状がある新規感染者として2249人が発表されたのみで、統計上、比較可能な数字も消えたことになります。
また、中国政府は13日から、携帯番号を使って市民の移動履歴を調べ、感染拡大地域からの移動を制限するのに使用されてきたアプリも撤廃しました。
中国政府はゼロコロナ政策の看板自体は下ろしていませんが、政策の柱となってきた仕組みを次々と放棄しており、形骸化が進んでいます。