「ヒジャブ」の着用をめぐってイランで女性が死亡して1年 世界各地で抗議デモ
中東イランで女性の髪を覆うスカーフ「ヒジャブ」の着用をめぐって警察に拘束された女性が死亡して1年が経つのを機に、16日、世界各地で抗議デモが行われました。
イランでは、去年9月、「ヒジャブ」の着用が不適切だとして警察に拘束されたマフサ・アミニさんが死亡したことをきっかけに大規模な抗議デモが相次ぎました。
デモなどを受け、イラン議会は、「ヒジャブ」を着用しない女性への罰則の強化を検討しているほか、当局が監視カメラの設置などで規制を強めています。
こうした中、16日、アミニさんの命日にあわせて、世界各地で抗議デモが行われました。イギリス・ロンドンでは、数千人が参加したデモ行進のほか、女性の人権を守るメッセージが込められた歌などで抗議活動が行われました。
抗議デモ主催の在英イラン人マリアム・ナマジーさん
「これはイランの人々のためだけの戦いではなく、世界中の女性や男性のための戦いです。女性たちが自由になることで、社会が自由になるのです」
一方、イラン当局は、アミニさんの父親を一時拘束し、命日を記念した抗議デモなどをしないように脅迫するなど、弾圧を強める構えです。