夢は「ウクライナで日本料理店」 避難生活続く13歳の少年
ロシアによるウクライナ侵攻により、日本でもいまだ2300人以上が避難生活を続けています。苦難が多い生活の中で、日本で新たな“夢”を見つけたという、ある少年を取材しました。
■両親と離れ、言葉も分からず…支えたのは和食
ブラッドくん、13歳。ロシアによる侵攻が始まってすぐ、親戚が暮らす日本に祖父母と一緒に避難してきました。
両親と離れ、言葉もわからない生活は苦難の連続。そんなブラッドくんを支えたのは和食でした。
ブラッドくん「焼き色ついた」
おばあちゃん「じゃあ巻いていこう」
日本には寿司しかないと思っていたというブラッドくん。みそなどのおいしさに触れ、いまや自ら和食を作り、振る舞うことに夢中です。
ブラッドくん「(将来はウクライナで)日本料理店を開きたいんだ」
寿司や、みそ汁だけでなく、和食を何でも食べられる料理店を祖国に開きたいといいます。
■ウクライナに帰りたい気持ちは消えない
夢を見つけ、一見充実しているようにも見えますが――ウクライナにいる両親とは、毎日のように電話しています。
ブラッドくん「元気?」
父親「元気だよ。今から仕事に行くところ」
ブラッドくん「ペットたちも元気?」
どれだけ料理で気を紛らわせても、ウクライナに帰りたい気持ちは消えません。
父親「ブラッドくんの料理、ぜひとも食べたいな」
ブラッドくん「(帰国したら家族に)卵焼きを作ってあげたい。パパとママに、すごい会いたい。日本で学んだことを話したり、見せたり(戦争の)前の生活に戻りたい」
ウクライナで和食を両親に振る舞える日が待たれます。