冷え込み続く日韓関係“就職の現場”では…
日本による韓国への輸出管理の強化をめぐり、19日に両政府が2回目の協議を行う。
日韓の政治的な対立は続いているが、就職の現場では意外な動きも出ている。
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日本による輸出管理の強化をめぐり、韓国がWTO(=世界貿易機関)に提訴した問題。日本時間19日午後6時から、日本と韓国の両政府が2回目の協議に臨む。
日本による輸出管理の強化は、韓国側の“あの決定”の引き金になった。
韓国大統領府・金有根第1次長「韓日間の『軍事秘密情報の保護に関する協定』GSOMIAを終了することを決めた」(今年8月 韓国大統領府会見)
GSOMIAの期限は22日いっぱい。失効した場合、両国の政治対立は、さらに深まると懸念されている。
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一方、冷え切った政治とは、やや異なった状況が見られる分野もある。
記者「(韓国・ソウルで開催された)海外での就職を目指す韓国の若者向けの就職セミナーの会場です。中に入ってみると、ずらりと並ぶのは、ピンク色の看板、すべて日本企業のブースです。全体の6割を占めています」
出展した108社の外国企業のうち、実に69社は日本企業。多くの日本の企業が韓国人の人材を求めている。
福岡の不動産会社・採用担当「韓国の学生さんは素地(そじ)が高い。多言語、また、いろいろなIT含めての知識も高いものがあるので、そういったものを生かせる」
実は、韓国では、若者の5人に1人は働き口がない就職難。一方の日本は、働き手が足りない状態。雇用の現場では、日韓の相互依存は深まっている。
日本での就職を希望する韓国の若者たち…。
日本での就職を希望するイ・スンミさん「はじめまして。人々との出会いが好きで、おもてなしすることが一番幸せなイ・スンミと申します」
流ちょうな日本語で面接するのは、水原市の大学4年生、イ・スンミさん。
日本での就職を希望するイ・スンミさん「私は日本のホテルに就職したくて、ここに来ました。大学での日本語の専攻を生かしたいです」
ただ、イさんの周囲は複雑な思いを抱えているという。
日本での就職を希望するイ・スンミさん「私は大丈夫ですが、母は当然心配しています。日韓関係がすごく悪くなって、友達からも心配する声をたくさん聞きます。差別とかをされるとどうしようとか、嫌韓の問題もある」
この就職イベント自体も、日韓関係の悪化を背景に、開催がおよそ2か月延期されていた。
両国関係のはざまで、若者たちが悩むことなく進路を選択できる日は来るのだろうか。