台湾総統選投開票“香港”追い風に現職優勢
4年に1度、台湾のトップを決める総統選挙は、11日、投開票が行われる。対中政策が焦点となる中、現職の蔡英文総統が野党の韓国瑜候補に対し優勢を保っている。
台湾・蔡英文総統「香港の若者は命や血と涙で“一国二制度は実現できない”と証明した」
世論調査で優勢が伝えられる蔡英文総統。その追い風のひとつが、長びく香港の混乱。中国が台湾に求める一国二制度が、すでに実施されている香港の混乱を見て「明日は我が身」だと、警戒が広がった。
この選挙を危機感を持って見つめる人がいる。去年、香港から台湾へ移住した、林栄基さん。中国共産党批判の書籍を扱う書店の店長だった5年前、中国当局に身柄を拘束された。
林栄基さん「お前を死ぬまで拘束する。銃殺だってできると(脅された)」
解放後、香港に戻り言論の自由を訴えてきたが、いまは台湾で新たな書店の開店準備を進めつつ、中国への対抗を呼びかけている。
林栄基さん「(投票の際に)よく考えてほしいのは中国が“一国二制度”で台湾を管理する場合、香港と同じような目にあうということだ」
中国が影響力の強化を狙う中、台湾市民はどのような判断を示すのだろうか。