４年に一度台湾のトップを決める総統選挙は、中国への対決姿勢を訴えた蔡英文総統が過去最多の得票で再選を決めた。中国にとっては打撃となる。

蔡総統は今回、過去の総統選挙の中で最も多い８１７万票あまりを獲得して圧勝した。選挙戦を通じて蔡総統は、台湾統一を目指す習近平政権への対決姿勢を訴えてきた。

民進党・蔡英文総統「中国政府に理解してほしいのは、民主主義の台湾と、その市民が選んだ政府は、威嚇には屈服しないということだ」

去年から始まった香港の民主化デモを受けて台湾市民の中国政府に対する警戒感が高まったことも、蔡候補にとっては大きな追い風となった。

一方、中国との対話姿勢を訴えた野党・韓国瑜候補は支持を伸ばせなかった。

中国政府は、今回の総統選挙を念頭に台湾への中国人旅行者を制限するなど蔡政権に対する圧力を強めてきたが、かえって台湾市民の反発を招いた形。

蔡総統が再選を決めたことで、中国と台湾の緊張関係は続く見通し。

さらに、香港の民主化デモも再び勢いづく可能性があり、中国の習政権にとっては大きな打撃となる。