伊の音楽院、東洋人の出席禁止 批判も
新型コロナウイルスの感染が世界に広がる中、イタリアの名門音楽院が東洋人の学生に対し授業への出席を禁止する措置をとり、差別だとの批判があがっている。
イタリアメディアによると、ローマにあるサンタチェチリア音楽院で、院長が教員に対し、「東洋人の学生を授業に参加させないことにした。2月5日に学内の医師の診察を受け、問題がなければ再登校できる」と通知した。
渡航歴に関係なく中国人、韓国人、日本人など、東洋人全員を対象にしたもので、教員などからは「差別や恐怖心を広める」と批判が出ている。
院長は、「全ての学生の健康を守るための判断だ」と釈明しているという。
一方、フランスでは、アジア系住民への差別行為が相次いで報告されている。現地メディアは、ベトナム系フランス人が地下鉄に乗っていたところ、隣に座った子どもの母親が「この人は病気かもしれないから」とつぶやいて子どもを遠ざけたり、マスクをしていた中国人留学生が若者グループから突然、叫ばれた事例を伝えている。
ツイッターでは、「私はウイルスじゃない」と人種差別を告発するハッシュタグも拡散しているが、これらの行為は予防であって差別ではないと正当化する声もあがっている。