宇宙ゴミ削減へ 日本政府、国連と協力
日本政府は6日、増え続ける宇宙ゴミへの対応をめぐり、国連との共同声明に署名した。今後、宇宙ゴミの削減に向け、関係国に対して研究成果の普及や技術面での協力を進める。
宇宙空間には、使われなくなった人工衛星やその部品など、膨大な数の「宇宙ゴミ」が存在しているとされ、稼働中の衛星や国際宇宙ステーションなどに衝突するリスクが高まっている。
こうした中、日本政府は、オーストリアで国連宇宙部との共同声明に署名した。国連宇宙部との協力で加盟国が個別に署名を行うのは日本が初めてのことで、日本は今後、関係国に対し、ゴミ削減に向け、研究成果の普及や技術面での協力を進める。
また、日本の引原大使は「宇宙ゴミは、衛星を持っている国の問題だけでなく、事故で落下すればどの国も被害を受ける」と述べ、国際的な協力と問題認識の向上を呼びかけた。
国連との連携強化の背景には、JAXA(=宇宙航空研究開発機構)などが持つ高い技術力をアピールし、存在感を示す狙いもある。
また、ゴミの除去で、先進技術を持つ日本企業にとってもビジネス拡大のチャンスになると期待されている。