ウクライナ占領地域でロシアのパスポート発行始まる
ロシアが占領するウクライナ南部などで11日、ロシアのパスポートの発行が始まりました。支配の既成事実化を一層強める狙いとみられます。
パスポートの発行が始まったのは南部のヘルソンと南東部のメリトポリです。
ロシアの国営テレビの映像では、親ロシア派の高官が1人1人と握手を交わしながら、ロシアのパスポートを手渡しています。
パスポートを受け取った人「とてもうれしい。私の人生の歴史的な瞬間です」
支配の既成事実化を一層強める狙いとみられますが、ウクライナ側は反発しています。
ゼレンスキー大統領「ロシアのパスポートを欲しがっているとされるヘルソンなどの住民とは誰なのかを調べてみた。数人のロシア側の協力者とその側近たちのようだ」
ゼレンスキー大統領はまた、「ヘルソンで領土を徐々に解放している」として、これらの地域で反撃に成功していると述べました。
一方、東部セベロドネツクでは、ロシア軍の砲撃で化学工場から数トンの油が漏れ、大規模な火災が起きたと地元知事が明らかにしました。
親ロシア派は工場に数百人のウクライナ軍の兵士がとどまり、最大500人の市民が避難しているとしています。