「持続可能な開発目標」の進捗は…国連が中間報告書
国連は12日、2030年までに国際社会が達する目標を定めた「持続可能な開発目標」の進捗に関する中間報告書を公表しました。
国連は、2030年までに達成すべき国際的な目標として、「持続可能な開発目標」を定めています。「貧困をなくす」「飢餓をゼロにする」など17の目標を掲げていて、4年に1度、世界の科学者たちによる進捗状況の報告書を公開しています。
12日に公表された報告書では、目標の進捗は一部で進んだ項目があるものの、紛争やコロナ禍の影響で「貧困の撲滅」など後退している目標もあり、4年前より目標達成の軌道から外れていると指摘しています。
報告書の執筆メンバー慶応義塾大学・蟹江憲史教授
「達成度を100とすると、15ぐらいしか行っていないというのが今の時点の評価です。絶えず『サステナブルな取り組みってどういうものか』と考えて、行動を変えていく。それが非常に大事だというメッセージが大事なものとしてあります」
報告書では、目標達成へのスピードを加速させるためには、イノベーションの育成や社会全体の認識を高めて、個人や企業の行動を変えていくなどの「変革」が必要だと指摘されています。