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国連人権理事会からロシア“追放” 93か国の賛成により採択

2022年4月8日 1:00
国連人権理事会からロシア“追放” 93か国の賛成により採択

国連総会の緊急特別会合で7日、ウクライナへの軍事侵攻をめぐり、国連人権理事会でのロシアの理事国の資格を停止する決議が、93か国の賛成により採択されました。

アメリカ・ニューヨークの国連本部で開かれた国連総会の緊急特別会合の冒頭、ウクライナのキスリツァ国連大使は、「ロシアは隣国の民間人を殺害し、支配しようとしている」とロシア側を強く批判しました。

その上で、「国連人権理事会におけるロシアの資格停止は、選択肢ではなく義務だ。決議案に賛成し、ウクライナと世界の多くの命を救う必要がある。反対に投票するとスクリーン上に赤がともる。赤は命を奪われた罪のない人々の血を意味する。赤い血の表示は、全員の心に残り続けるだろう」と訴え、決議案への賛成を呼びかけました。

決議案では、「ウクライナでロシアによる組織的な人権侵害および、国際人道法の違反があったという報告に対し、重大な懸念を表明する」と明記した上で、国連人権理事会でのロシアの理事国の資格を停止することを求めていました。

採決に先だちロシアは、「決議案は実際の人権状況とは一切関係がない。アメリカが地位と完全な支配を維持しようとする試みにすぎない」と主張し、決議案を支持しないよう呼びかけました。

採決では、ロシアやベラルーシなど24か国が反対、58か国が棄権しましたが、93か国の賛成により採択されました。

ロシアを国際機関から追放することで、国際社会におけるロシアの孤立をより印象づけるとともに、ロシアの責任を強調させる狙いがあります。

国連人権理事会の理事国の資格停止処分は、市民への弾圧を続けていた2011年のカダフィ政権下のリビア以来、2例目です。