香港の反政府デモなどの取り締まりを徹底するため中国政府が導入を目指す「国家安全法」をめぐり、香港では２７日、激しい抗議デモが行われ、３００人以上が逮捕されました。

香港の中心部で２７日、ＳＮＳなどを通じた呼びかけに応じ、市内の複数の場所にデモ隊が集結しました。デモ隊は習近平指導部が導入を目指す「国家安全法」に猛反発しており、各地で激しい抗議活動が行われました。

これに対し警察は、機動隊ら少なくとも３５００人を配置し催涙効果のある「胡椒弾」を撃つなどして鎮圧に乗りだしました。これまでに火炎瓶などの武器の所持や違法集会の容疑などで３００人以上が逮捕されています。

「国家安全法」の導入は２８日午後の全人代＝全国人民代表大会で採択される予定で、香港市民の間では一国二制度のもと認められてきた高度な自治や自由が脅かされるなどとして危機感が高まっています。