FRB 平均2%の物価上昇率を目標に決定
アメリカの中央銀行にあたるFRB(=連邦準備制度理事会)は27日、金融政策の目標を一定期間の平均で2%の物価上昇にすることに決めました。これまでよりも長く大規模な金融緩和が続くことになります。
FRBは2012年から、金融政策について2%の物価上昇率を目指すとしてきました。ただ、新型コロナウイルスにより経済は大きな打撃を受けていて、物価上昇率は1%に届かない状態が続いています。
こうした中、FRBは27日、物価上昇率について一定期間の平均で2%を実現することを目指すと発表しました。これにより、一時的に2%を超えた場合でも、経済状況が改善するまで現在のゼロ金利政策を含めた大規模な金融緩和を継続することになります。
パウエル議長は「今回の決定は経済の変化によるものだ」とした上で、「特に低所得や中所得の人々の労働市場を改善することが重要だ」などと述べ、雇用の改善についても取り組む考えを示しました。